2007年の野球において、メジャーリーグベースボール(MLB)のポストシーズンは10月3日に開幕した。ナショナルリーグの第38回リーグチャンピオンシップシリーズ(英語: 38th National League Championship Series、以下「リーグ優勝決定戦」と表記)は、11日から15日にかけて計4試合が開催された。その結果、コロラド・ロッキーズ(西地区)がアリゾナ・ダイヤモンドバックス(同)を4勝0敗で下し、球団創設15年目で初のリーグ優勝およびワールドシリーズ進出を果たした。
両球団がポストシーズンで対戦するのはこれが初めて。この年のレギュラーシーズンでは両球団は18試合対戦し、ロッキーズが10勝8敗と勝ち越していた[1]。今シリーズは、ロッキーズが初戦から負けなしの "スウィープ" でリーグ優勝を決めた。リーグ優勝決定戦が7戦4勝制になった1985年以降、スウィープ勝利は前年アメリカンリーグのデトロイト・タイガース以来、延べ5球団目となる[注 1][2]。さらにロッキーズは、この前の地区シリーズも3勝0敗のスウィープで突破している。ポストシーズン開幕戦から7連勝は、1976年のシンシナティ・レッズ以来37年ぶり史上2球団目である[注 2][3]。シリーズMVPには、第3戦の初回裏に先制ソロ本塁打を放つなど、4試合で打率.333・2本塁打・4打点・OPS 1.145という成績を残したロッキーズのマット・ホリデイが選出された。しかしロッキーズは、ワールドシリーズではアメリカンリーグ王者ボストン・レッドソックスに0勝4敗で敗れ、初優勝を逃した。
試合結果
2007年のナショナルリーグ優勝決定戦は10月11日に開幕し、途中に移動日を挟んで5日間で4試合が行われた。日程・結果は以下の通り。
日付 | 試合 | ビジター球団(先攻) | スコア | ホーム球団(後攻) | 開催球場 |
10月11日(木) | 第1戦 | コロラド・ロッキーズ | 5-1 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | チェイス・フィールド | |
10月12日(金) | 第2戦 | コロラド・ロッキーズ | 3-2 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス |
10月13日(土) | | 移動日 | |
10月14日(日) | 第3戦 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 1-4 | コロラド・ロッキーズ | クアーズ・フィールド |
10月15日(月) | 第4戦 | アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 4-6 | コロラド・ロッキーズ |
優勝:コロラド・ロッキーズ(4勝0敗 / 球団創設15年目で初) |
第1戦 10月11日
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
コロラド・ロッキーズ | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 5 | 8 | 0 |
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 9 | 1 |
- 勝:ジェフ・フランシス(1勝) 敗:ブランドン・ウェブ(1敗)
- 審判
[球審]ティム・マクレランド
[塁審]一塁: マーク・ウェグナー、二塁: ラリー・バノーバー、三塁: トム・ハリオン
[外審]左翼: エンジェル・ヘルナンデス、右翼: ジム・ジョイス - 試合開始時刻: 山岳部標準時(UTC-7)午後5時37分 試合時間: 3時間12分 観客: 4万8142人 気温: 93°F(33.9°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
第2戦 10月12日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
7回裏、ダイヤモンドバックスのトニー・クラークが放った右中間への飛球を、中堅手ウィリー・タベラスがダイビングキャッチしイニング終了(27秒) |
延長11回表二死満塁、タベラスがホセ・バルベルデからストレートの四球を選びロッキーズが勝ち越し(39秒) |
その裏、ライアン・スパイアーが三者凡退に抑えて試合終了、ロッキーズが連勝(1分5秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | R | H | E |
コロラド・ロッキーズ | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 7 | 1 |
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 9 | 1 |
- 勝:マニー・コーパス(1勝) 敗:ホセ・バルベルデ(1敗) S:ライアン・スパイアー(1S)
- 審判
[球審]マーク・ウェグナー
[塁審]一塁: ラリー・バノーバー、二塁: トム・ハリオン、三塁: エンジェル・ヘルナンデス
[外審]左翼: ジム・ジョイス、右翼: ティム・マクレランド - 試合開始時刻: 山岳部標準時(UTC-7)午後7時19分 試合時間: 4時間26分 観客: 4万8219人 気温: 87°F(30.6°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
第3戦 10月14日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
2回表一死一・三塁、ロッキーズ先発投手ジョシュ・フォッグがオーギー・オヘーダを二ゴロ併殺に打ち取り危機脱出(26秒) |
6回表二死二塁、フォッグがマーク・レイノルズを見逃し三振に仕留めてイニング終了(25秒) |
その裏、ヨービット・トレアルバの3点本塁打でロッキーズが勝ち越し(1分8秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 8 | 0 |
コロラド・ロッキーズ | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | X | 4 | 9 | 0 |
- 勝:ジョシュ・フォッグ(1勝) 敗:リバン・ヘルナンデス(1敗) S:マニー・コーパス(1勝1S)
- 本塁打
ARI:マーク・レイノルズ1号ソロ
COL:マット・ホリデイ1号ソロ、ヨービット・トレアルバ1号3ラン - 審判
[球審]ラリー・バノーバー
[塁審]一塁: トム・ハリオン、二塁: エンジェル・ヘルナンデス、三塁: ジム・ジョイス
[外審]左翼: ティム・マクレランド、右翼: マーク・ウェグナー - 試合開始時刻: 山岳部夏時間(UTC-6)午後6時37分 試合時間: 3時間4分 観客: 5万137人 気温: 43°F(6.1°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
第4戦 10月15日
映像外部リンク |
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MLB.comによる動画(英語) |
4回裏、セス・スミスの2点二塁打でロッキーズが逆転(48秒) |
そのあとさらに1点が加わったあと二死一・二塁となり、マット・ホリデイの3点本塁打でロッキーズがリードを5点に広げる(1分3秒) |
9回表、マニー・コーパスがエリック・バーンズを遊ゴロに打ち取り試合終了、ロッキーズのリーグ優勝が決定(3分5秒) |
| 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | R | H | E |
アリゾナ・ダイヤモンドバックス | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 4 | 10 | 1 |
コロラド・ロッキーズ | 0 | 0 | 0 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 6 | 6 | 1 |
- 勝:マット・ハージェス(1勝) 敗:マイカ・オーウィングス(1敗) S:マニー・コーパス(1勝2S)
- 本塁打
ARI:クリス・スナイダー1号3ラン
COL:マット・ホリデイ2号3ラン - 審判
[球審]トム・ハリオン
[塁審]一塁: エンジェル・ヘルナンデス、二塁: ジム・ジョイス、三塁: ティム・マクレランド
[外審]左翼: マーク・ウェグナー、右翼: ラリー・バノーバー - 試合開始時刻: 山岳部夏時間(UTC-6)午後8時21分 試合時間: 3時間17分 観客: 5万213人 気温: 55°F(12.8°C)
詳細: MLB.com Gameday / ESPN.com / Baseball-Reference.com / Fangraphs
脚注
注釈
出典
- ^ "Head-to-Head Records," Baseball-Reference.com. 2021年6月18日閲覧。
- ^ Daniel Kramer, "Every sweep in League Championship Series history / Nats just 2nd club to win pennant in 4 games then claim WS title," MLB.com, October 16, 2019. 2021年6月18日閲覧。
- ^ Joe Lapointe, "Rockies Sweep Into the World Series," The New York Times, October 16, 2007. 2021年6月18日閲覧。
外部リンク
- ESPN.com(英語)
- Baseball-Reference.com(英語)
- 2007 National League Championship Series - IMDb(英語)
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リーグ優勝(1回) | |
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