慧聡

この項目では、飛鳥時代の僧慧聡について説明しています。井山宝福寺の僧慧聡については「鈍菴慧聡」をご覧ください。

慧聡（えそう、生没年不詳）は、飛鳥時代に百済から渡来した僧。

人物

推古天皇3年（595年）に渡来。

推古天皇4年（596年）に法興寺（現在の飛鳥寺安居院）が造営すると、蘇我馬子の長男の蘇我善徳が寺司となった。この造営後の法興寺に渡来僧の慧慈と共に住み、蘇我氏などの厚遇を受けて三宝の棟梁と称されたが、これらの事績は伝説である^[1]。

遠く14世紀の応長元年（1311年）成立の『三國佛法傳通縁起』は、三論宗（南都六宗の一つ）の学僧で厩戸皇子の仏教の師と称している。

教学

歴史

伝来	不詳慧聡慧慈 1 慧灌代表的門下福亮 2 智蔵 3 道慈
中興	聖宝東南院珍海貞敏道詮法隆寺衰退・消滅

宗派

教学

経論	『成実論』訶梨跋摩中国章疏道猛僧叡道亮曇度蕭子良慧次法雲智蔵海東章疏恵雲

歴史

教学

経論

所依六経	『華厳経』『解深蜜経』『如来出現功徳荘厳経』『阿毘達磨経』『楞伽経』『厚厳経』
十一論	『瑜伽師地論』『顕揚聖教論』『荘厳経論』『摂大乗論』『集量論』『十地論』『分別瑜伽論』『観所縁縁論』『唯識二十論』『弁中道論』『大乗阿毘達磨雑集論』

歴史

伝来	宗派のアラビア数字が伝来順
著名な僧	義淵玄昉隆尊良弁道慈道鏡行基勝虞行信護命明詮宣教玄賓賢憬善珠仲算平忍真興蔵俊貞慶良遍

宗派

南寺伝	元興寺玄奘に師事 1 道昭代表的門下道賀行基 2 智通・智達
北寺伝	興福寺薬師寺基・恵沼に師事 3 智鳳・智鸞・智雄智周に師事 4 玄昉代表的門下慈訓善珠