1980年イギリス労働党党首選挙

1980年イギリス労働党党首選挙British Labour Party leadership election of 1980)は、イギリス政党・労働党の党首を決定した選挙。マイケル・フットが新党首に選ばれた。

概要

1976年 - 1979年まで首相を務めたジェームズ・キャラハンの辞任を受けて実施された。キャラハンは、1979年の総選挙で敗北した後も、18ヶ月間党首の座に留まり、後継者と目されていたデニス・ヒーリーへの党首禅譲を目指していたとされる。しかし、この間に党方針決定の手続きや将来の方向性に関する党内議論は行き詰まりを見せていた。

ヒーリーの他、ピーター・ショア・ジョン・シルキンの立候補が予想されていた。最終的に当選したマイケル・フットは、彼を右派・ヒーリーを破ることが出来る唯一の候補だとみなしていた左派の担ぎ上げにより、出馬を決めた。

投票結果

第1回投票:1980年11月4日
候補者 得票数 得票率
デニス・ヒーリー 112 42.3%
マイケル・フット 83 31.3%
ジョン・シルキン 38 14.3%
ピーター・ショア 32 12.1%
’得票差' 29 11.0%
結果 265
第2回投票へ

過半数の支持を得た候補者がいなかったため、6日後にヒーリーとフットの間で決選投票が行われることとなった。

決選投票:1980年11月10日
Candidate Votes %
マイケル・フット 139 51.9%
デニス・ヒーリー 129 48.1%
’得票差' 10 3.8%
結果 268
フットが当選

また、本選挙は議員のみの互選による投票としては最後のものとなった。これ移行、党の議決方式は議員票30%・党員票30%・労働組合票40%の割り振りで行われることとなる。

労働党
歴代党首

ケア・ハーディ · アーサー・ヘンダーソン · ジョージ・ニコル・バーンズ · ラムゼイ・マクドナルド · アーサー・ヘンダーソン · ウィリアム・アダムソン · ジョン・ロバート・クラインス · ラムゼイ・マクドナルド  · アーサー・ヘンダーソン · ジョージ・ランズベリー · クレメント・アトリー  · ヒュー・ゲイツケル · ジョージ・ブラウン† · ハロルド・ウィルソン  · ジェームズ・キャラハン  · マイケル・フット · ニール・キノック · ジョン・スミス · マーガレット・ベケット† · トニー・ブレア  · ゴードン・ブラウン  · エド・ミリバンド · ジェレミー・コービン · キア・スターマー

(†は、前党首の急死による臨時党首。太字 は、首相経験者。)
党首選挙

1922年 · 1935年 · 1955年 · 1960年 · 1961年 · 1963年 · 1976年 · 1980年 · 1983年 · 1988年 · 1992年 · 1994年 · 2007年  · 2010年  · 2015年  · 2016年  · 2020年

歴代副党首

クラインス  · グラハム  · アトリー  · グリーンウッド  · モリソン  · グリフィス  · ベヴァン · ブラウン  · ジェンキンス  · ショート  · フット  · ヒーリー  · ハタズリー  · ベケット  · プレスコット  · ハーマン · ワトソン(英語版) · レイナー(英語版)

副党首選挙

1972年  · 1976年  · 1980年  · 1981年  · 1983年  · 1988年  · 1992年 · 1994年  · 2007年

歴代書記長

マクドナルド  · ヘンダーソン  · ミドルトン  · フィリップス  · ウィリアムズ  · ニコラス  · ヘイワード · モーティマー  · ウィッティ  · ソーヤー  · マクドナー  · トリーズマン  · カーター  · ワット  · コリンズ  · マクニコル

母体

社会民主同盟(SDL) · フェビアン協会 · 独立労働党/労働代表委員会

派閥
関連項目

ニューレイバー · 第三の道 · スコットランド労働党 · ブレア=ブラウン密約