化粧師 KEWAISHI

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化粧師 KEWAISHI
監督 田中光敏
脚本 横田与志
原作 石ノ森章太郎八百八町表裏 化粧師
製作 藤田重樹
進藤淳一
製作総指揮 河端進
出演者 椎名桔平
菅野美穂
池脇千鶴
佐野史郎
田中邦衛
いしだあゆみ
音楽 大谷幸
撮影 浜田毅
編集 川島章正
配給 東映
公開 日本の旗 2002年平成14年)2月9日
上映時間 113分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 7.8億円[1]
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化粧師 KEWAISHI』(けわいし)は、2002年平成14年)公開の日本映画石ノ森章太郎の漫画『八百八町表裏 化粧師』を原作としているが、舞台は大正時代に変更されている。

大正時代の東京の下町が舞台であり、新しい時代の変革や、女性が自由に発言できる時代の空気を感じさせつつ、化粧を通して当時の時代背景や女性達の強く生きる様を描き、「本当の美しさは何か」に視点を置いた内容になっている。また、当時のメイクアップアーティストである化粧師(けわいし)の立場の弱さや、大正デモクラシーが盛んに叫ばれる中、奉公下人などが残る微妙な時代背景も描かれている。

あらすじ

大正時代の初め、一見、無口で偏屈である小三馬という化粧師がいた。彼の腕前は密かに芸者や上流階級の女性の間では評判であり、彼に化粧をしてもらうと「いいことがある」と人気だった。ところがそれとは裏腹にお金の為になら何でもする卑しい人間であるという噂もたっていた。ある日、一人の小夜という女性が小三馬を尋ねて来た。女優の卵である彼女は周りを見返すために自分に化粧をするように依頼する。そんな高慢な態度の彼女に小三馬は法外な金額を請求する。何とか用意した小夜に小三馬は、「化粧は心にするもの。みてくれに拘っていては美しくなれない」と諭し、結局化粧料は僅かしか取らない。

そんなある日、小三馬は一人の少女・時子と出会う。時子は小三馬を贔屓にしていた呉服屋で奉公をしていたが、自分と同じように不幸な過去があり、今でも奉公先で辛い仕打ちを受けていること、そして、そんな不幸な身の上であるにもかかわらず、境遇から無理であろうと言われながらも将来女優になるという夢を持ち、必死に文字の勉強するその姿に感銘を受け、彼女の為に最高の化粧をしようと心に決める。

そんな中、徐々に文字の読解も上達し、時子は恵まれない境遇の子供達に本を読んであげるなどし、子供達に夢を与えていた。ある日、子供達が住むバラックで作られた住居が一斉に立ち退きを求められる。役人から彼らを守ろうとした時子は、役人の立ち退き令状を盗んだことで、警察から追われる身になる。時子をかくまった小三馬も警察から暴行を受けるが、その時、小三馬が周りの人間に隠していた事実が明らかになる。

キャスト

スタッフ

  • 原作:石ノ森章太郎八百八町表裏 化粧師』(『小学館ビッグコミック刊』)
  • 監督:田中光敏
  • 脚本:横田与志
  • プロデューサー:藤田重樹、新藤淳一
  • エクゼクティブプロデューサー:河端進
  • 音楽:大谷幸
  • 音楽プロデューサー:石川光
  • 音楽録音:伊藤圭一
  • 選曲:坂上賢治
  • 撮影:浜田毅
  • 記録:松澤一美
  • 照明:渡邊孝一
  • 録音:武進
  • 編集:川島章正
  • ステディカム:佐光朗
  • 美術:西岡善信
  • 結髪:大槻隆子
  • メイク:広瀬紀代美、山崎邦夫、吉田志帆
  • 衣裳:木田丈雄、山崎正美
  • キモノ・コーディネーター:冨田伸明
  • 音響効果:柴崎憲治、北田雅也、伊藤瑞樹
  • 俳優担当:前島良行
  • 助監督:猪腰弘之
  • スチール:中山健司、入江信隆
  • アソシエイトプロデューサー :小林正道、大原恒晴、橋本明
  • ラインプロデューサー:坂本忠久、酒井実
  • 製作協力:フィルムフェイス
  • 製作委員会:イオン化粧品、読売連合広告社、東映CM

受賞記録

脚注

  1. ^ 「2002年度 日本映画・外国映画 業界総決算 経営/製作/配給/興行のすべて」『キネマ旬報2003年平成15年)2月下旬号、キネマ旬報社、2003年、140頁。 

外部リンク