中国歴史文化名鎮

中国歴史文化名鎮(ちゅうごくれきしぶんかめいちん、中国历史文化名镇)は、中華人民共和国文化遺産保護制度の一つ。建設部国家文物局(中国語版)が制定した文化遺産保護制度のうち、国家級の歴史文化地区に対して制定される名称。文化遺産が豊富で歴史的価値または記念する意義深い地域で、また過去の伝統風情と地方の民族の特色のある地域に制定される。通常、中国歴史文化名村(中国語版)と同時に発表される。2019年現在、312件がリストされた。

2003年より2年から4年おきに発表され[1]、2019年時点で7回に亘る[2]

選定条件と基準

建設部と国家文物局の制定している選定条件と選定基準は、主に下記のものである。

  • 歴史的価値と風情・特色:建築遺産・文化遺産・史跡・伝統文化が比較的集中しており、過去の風情を残していたり、民族の特色を表していたりしており、かつ歴史・文化・芸術・科学的価値の高いもの。特に清代以前の建築または中国の共産主義革命史で重大な影響のあった伝統建築群・記念物・遺跡などで、基本的に保存状態の良いもの。
  • 保存の程度:地区内の歴史建築群・建築そのもの、その細部および周辺環境が基本的に当時のまま保存されていることまたはすでに過去破壊されて場合はある程度修復されていること。または当時の建築または周辺環境が破壊されていた際は、骨子の部分または細部が保存、または構造・様式が残されていること。
  • 規模:地区内の歴史建築の面積が5,000平方メートル以上あること。
  • 管理体制の整備:管理組織、専任スタッフ、専用の保護基金が準備されていること。

制定されている地区

指定された鎮は以下の通りである。

北京市

天津市

河北省

山西省

内モンゴル自治区

遼寧省

吉林省

黒竜江省

上海市

  • 金山区楓涇鎮 (2)
  • 青浦区朱家角鎮 (3)
  • 浦東新区新場鎮 (4)
  • 嘉定区嘉定鎮 (4)
  • 嘉定区南翔鎮 (5)
  • 浦東新区高橋鎮 (5)
  • 青浦区練塘鎮 (5)
  • 金山区張堰鎮 (5)
  • 青浦区金沢鎮 (6)
  • 浦東新区川沙新鎮 (6)
  • 宝山区羅店鎮 (7)

江蘇省

浙江省

安徽省

福建省

江西省

山東省

河南省

湖北省

湖南省

広東省

広西チワン族自治区

海南省

重慶市

四川省

貴州省

雲南省

チベット自治区

陝西省

甘粛省

青海省

新疆ウイグル自治区

脚注

  1. ^ “中国歴史文化名鎮” (中国語). 百度百科. 2011年4月22日閲覧。
  2. ^ a b “住房和城郷建設部 国家文物局関于公布第七批中国歴史文化名鎮名村的通知” (中国語). 中華人民共和国住房和城郷建設部. 2019年2月14日閲覧。
  3. ^ “中国歴史文化名鎮名村名単(第一批)” (中国語). 国家文物局. 2017年3月14日閲覧。
  4. ^ “中国歴史文化名鎮名村名単(第二批)” (中国語). 国家文物局. 2017年3月14日閲覧。
  5. ^ “中国歴史文化名鎮名村名単(第三批)” (中国語). 国家文物局. 2017年3月14日閲覧。
  6. ^ “中国歴史文化名鎮名村名単(第四批)” (中国語). 国家文物局. 2017年3月14日閲覧。
  7. ^ “中国歴史文化名鎮名村名単(第五批)” (中国語). 国家文物局. 2017年3月14日閲覧。
  8. ^ “中国歴史文化名鎮名村名単(第六批)” (中国語). 国家文物局. 2017年3月14日閲覧。