中国の標準時の歴史

中国の標準時の歴史(ちゅうごくのひょうじゅんじのれきし)では、1918年から1949年の間で中国で使用されていた標準時について記す。最初の標準時制定の計画は1918年に北京政府の天文台である北京古観象台によって提案されたものであった。これにおいて5つの標準時を設定することが提案された。具体的には崑崙をUTC+5:30、新疆とチベットをUTC+6、甘粛と四川をUTC+7、中原をUTC+8、長白をUTC+8:30とする案であった。これらの標準時は、1939年に当時の南京国民政府行政院によって批准された。しかし、日中戦争が始まると甘粛と四川で使用されていた標準時が全国統一の標準時とされた。終戦後の1945年に再び以前の5つの標準時に戻されたが、1949年に国共内戦中国国民党が敗北し台湾に逃れ、大陸に中華人民共和国が建国されると北京時間(UTC+8)が全国統一の標準時とされた。

標準時の概要

1918年から1949年の中国の標準時
協定世界時との差 UTC+5:30 UTC+6 UTC+7 UTC+8 UTC+8:30
地域 崑崙 新疆・チベット 甘粛・四川 中原 長白
中国語表記 崑崙時區 新藏時區 隴蜀時區 中原時區 長白時區
ピン音 Kūnlún Shíqū Xīn-Zàng Shíqū Lǒng-Shǔ Shíqū Zhōngyuán Shíqū Chángbái Shíqū
名称の由来 崑崙山脈 新疆ウイグル自治区チベット 甘粛省四川省 中原 長白山脈
標準時子午線 東経82度30分 東経90度 東経105度 東経120度 東経127度30分
対応するtz database
CN Asia/Kashgar(英語版) CN Asia/Urumqi(英語版)
MN Asia/Hovd(英語版)
CN Asia/Chongqing(英語版)
MN Asia/Ulaanbaatar(英語版)
CN Asia/Shanghai(英語版)
HK Asia/Hong Kong(英語版)
MC Asia/Macau
MN Asia/Choibalsan(英語版)
TW Asia/Taipei(英語版)
CN Asia/Harbin(英語版)

地域別の標準時

Time zone 当時の行政区分(1945年–1949年) 現在の行政区分
崑崙
崑崙時區
(UTC+5:30)
  • 新疆西部
  • チベット西部
新疆・チベット
新藏時區
UTC+6
  • 新疆東部
  • チベット東部
  • 西康省西部
  • 青海省西部
  • 外蒙古西部(〜1946年)
甘粛・四川
隴蜀時區
UTC+7
  • 甘粛省
  • 広西省
  • 貴州省
  • 寧夏省
  • 陝西省
  • 綏遠省
  • 四川省
  • 雲南省
  • 西康省東部
  • 青海省東部
  • 外蒙古中部(〜1946年)
中原
中原時區
UTC+8
長白
長白時區
(UTC+08:30)

関連項目